株式投資する際にあなたが重要視するのはなんだろうか?ほとんどの人は良い銘柄を選ぶことと答えるのではないだろうか?それは間違いではないけど、荻窪禅さんのこの本を読むと、株式投資にはなによりもまずトレードの技術が必要だと思わされる。実際に個別株投資している人ほど身に染みて実感するのではないだろうか、自分のトレード技術を振り返るうえでのお勧めの本である。
投資の極意とは何か?それは簡単な時に、簡単な銘柄で、簡単に稼ぐことだ。
簡単な時とは何か?それは明確だが穏やかなトレンドが出来ているときだ。これは実感として誰にでもあると思う。順張りにポジションをとって、ながめていくだけで増えていく時期は、控えめに言って最高だ。
この本で一番身に染みて同意できたのは、資金管理についてだ。難平で負けが膨らんだ経験は誰にでもあるのではないだろうか?
投資は何よりもまず生き延びなくてはならない。そのためにこの2原則は一番重要な技術だと思うし、改めて意識して実践しようと思った。
①トレンドが逆行したら、ポジションは小さくする。
②ボラティリティが大きい時ほど、ポジションは小さくする。
リーマンショックやコロナショックなど、いま語られるのは暴落後の上昇トレンドに乗った後付け英雄譚だけだが、その渦中では、何人ものトレーダーが、逆張りに挑戦しポジションを大きくし、暴落の波に消えていった。
私たちは株式投資で英雄になる必要はなく、歴史的にプラスサムゲームである株式市場に参加し続けることがなにより重要である。そして、損小利大の期待値の高いトレードの試行回数を増やしていくことが必要である。
最後に順張りトレードの極意とは何かを語ろう。
上がり始めたら買え。 下がり始めたら売れ。 一番安いところで買ったり、一番高いところで売れるものだと思うな。
生涯投資家 村上世彰
コメント