はじめに
バチェラー・ジャパンという番組はAmazonプライム・ビデオにて配信されている恋愛リアリティの婚活サバイバル番組(自称)です。リアルティ番組好きは当然押さえていると思いますが、物語好き、ドラマ好きな方は結構敬遠して観ていない人が結構いらっしゃいます。正直もったいないです。何故ならそこには魅力的な物語の要素が詰まっているからです。
魅力的な物語である理由
バチェラーの物語の魅力は以下です。
- 誰が残るのかという推理ドラマとして楽しめる。
- リアリティ番組なので主人公と脇役に背景の濃淡がない。誰もが等しい過去を持って舞台に上がっている。
- 選択と決断の物語であり、一人を除いてすべて敗れていく敗者の物語である。
- 番組が終わった後も、登場人物たちの物語の続きを(他のメディアやSNSで)見続けることができる。
シーズン1は、失恋の物語
シーズン1のバチェラーである久保さんは女の子の一人からこう問いかけられます。
久保さんは愛されるのと愛するの、どっちが難しいと思う?
久保さんはどう答えたのでしょう?BGMとして流れるパッヘルベルのカノンの美しい旋律がグッとくるはずです。私は初回は恋の成就の物語として観ましたが、二回目は失恋の物語として楽しめました。
※シーズン1にはゆきぽよが出演しています。彼女の芸能人としての物語はここからはじまりました。
シーズン2は、物語の力を信じる二人の物語
シーズン2は、物語の力を信じる女の子が手紙を贈ります
林太郎の心の真ん中には何がありますか?
シーズン2のバチェラーである小柳津さんは、思わず涙しましたが、私ももらい泣きしちゃいました。小柳津さんは運命という名の物語の引力に引き寄せられ、選択します。彼自身が物語の力を信じる人だったからだと思います。
そして、この物語がずっと続くようにと
シーズン3は、生の破綻の物語
シーズン3を見終わったとき、車谷長吉さんの人生相談を思い出しました。
生が破綻したときに、はじめて人生がはじまるのです。従って破綻なく一生を終える人は、せっかく人間に生まれてきながら、人生の本当の味わいを知らずに終わってしまいます。気の毒なことです。
バチェラーである友永さんは、自身の選択によって番組の枠を壊し、世間から大きな非難を浴びます。二人の本当の物語は、まさしく破綻したところからはじまります。エンドロールの続きは、あなた自身がWEB検索して確かめてください。
終わりに
大好きな「きのこ帝国」というバンドの「ひとひら」という曲に以下の一節があります。
夢のような日々は終わって、エンドロールの続きを生きなきゃ
バチェラーに出演した人々は誰もがエンドロールの続きを現実世界で生きています。それがバチェラーの最大の魅力だと感じます。
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